音ゲーマーの諸君なら、
「恋はどう?モロ◎波動OK☆方程式!!」
という曲を一度は聞いたことがあるだろう。
↓聞いたことない人は是非この機会に公式ムービーと一緒に聞いてみよう
ここで、ひとつ感じたことがある。
この曲、よくわからないのである。
まず、歌詞がそもそも聞き取れない(いつもの佐倉紗織)。 そして、歌詞を読んでもよく意味がわからない。
そう、この曲、よくわからないのである。
注意1:わかりやすさを重視した記述となっているため、厳密な議論とかは他でやってね☆って感じでゆる~く書いてます
注意2:俺も結構知らない内容があってネットで調べまくりました。なのでちょいちょい間違ってるかもしれないです。許せ。
さて、歌詞を順番に見ていくことにしよう。
①波動関数Ψのアタシの二乗は
事情によりけり笑顔が存在してるんだからさ
電子もどっかにそりゃあるでしょ
ボルンの小粋でつぶつぶ小粒恋愛確率解釈
・波動関数とは?
物質の全ての状態(具体的には「水が液体として存在する」「猫が生きている」など)は、実は波で 表すことができる。これを式で表したものを波動関数といい、 Ψ(プサイ)やΦ(ファイ)で表すことが多い。ぷっさい~にふぁい!シュレーディンガー音頭で検索検索ゥ!
後に述べるシュレーディンガー方程式を解くことによって導くこと ができる。
・その二乗とは?(ボルンの解釈)
この波動関数の二乗は粒子の存在可能性そのものもとみなすことができる(大学で理系やってない人はここはわからなくていいです)。「 電子もどっかにそりゃあるでしょ」ということ。
ここでは自分を波動関数Ψとみなして笑顔の存在可能性を歌ってい るのである(ほんとか?)。
②いいっ!行こう!叡智ニュー!
紛れもなくE=hνの式こと。
電磁波(光やX線など)のエネルギーEはプランク定数h (=6.62×10^-34 m^2 kg/s)と周波数ν ( これはアルファベットのブイではなく、ギリシャ文字のニュー) の積で表されるという式。簡単に言うと、「光の色によって持ってるエネルギーが違う」ということ。
※正確には、 プランク定数そのものがエネルギーと周波数の比例定数として定義 されている。
各語句を説明すると、
構造主義…何かの現象を理解するためには、その本質的な構造をとらえるのが良いという考え方
メタ知識…様々な分野に応用できる知識のこと(例えば統計の手法など)
パラダイム…その時代を支配する考え方(例えば昔の天動説、今の地動説など)
となるが、以上を踏まえてもここはよく意味がわかりません…だれか解釈してください。
④ヒトとヒトの恋などは 今も位相同型
昔から変わらずに連続的変形トポロジー!!
昔から変わらずに連続的変形トポロジー!!
・位相同型とは?
形や大きさをうねうね動かしても、元の形と一致する物体のこと。
具体例を挙げると、
・マグカップとドーナツは一つの穴が開いていることで共通しているため、位相同型。
・マグカップとドーナツは一つの穴が開いていることで共通しているため、位相同型。
・逆にボールとドーナツは穴を開けないと同じ形にすることができないので位相同型ではない。
昔から形は違えど同じような恋をしてきているのが人間だということである。
※ここから先は元素がいっぱい出てきますので、この元素周期表を見ながら読んでね☆
⑤Ar(アルゴン)瞳でCr(クロム)なハート
大気中には、窒素、酸素に次いで3番目に多く約0.93%含まれている。
どうやら蛍光灯やら電球やらに封入されているらしい。
瞳と何の関係があるかは不明。
ステンレスなどに使われている。絶対にさび付かない強いハートということだろうか。
⑥Nb(ニオブ)で永久に刺激的
惹かれあうからNd(ネオジム)
用途、知らず――(どうやら超電導の素材などに使われるらしい。へぇ~。)
ネオジムの主な用途としては、永久磁石が挙げられる。 非常に強力な磁石だが百均にも平気で売ってる。
このネオジム磁石のように永久に刺激的に惹かれ合う恋がしたいということである。
⑦Er(エルビウム) 思念増幅キテるビームYb(イッテルビウム)!
イッテルビウムはレーザー(おそらくビームはこのこと) の初期光としてよく使われているらしい。
・レーザーの原理
じゃあ思念増幅ってなんだよ?ってなった方のために、 レーザーの簡単な原理を解説しておこう。
そもそもレーザー(LASER)とは、Light Amplification by Stimulated Emission and Radiationの略語である。レーザー光は、全ての光が同じ波長となっているとても強い光(これって実は凄いこと)で、様々な用途に使われている。それでは、なぜこのような光を放出することが可能なのだろうか。
原子は通常「基底状態」と呼ばれる、 エネルギー的に安定な状態にある、 これに光を当てそのエネルギーを吸収すると、「励起状態」 というエネルギーの高い状態に移る。 これが再び基底状態に戻る際に、光を放出する。 この光は原子によって波長が決まっており、これにより、 特定波長のみの光を取り出すことができる。
当然少量の原子から得られる光は小さい。これを何度も反射させて増幅し、 出力するのである。
小さかった想いが何度もアタック(反射) を繰り返すことで大きくなっていく、 そんな少女の純粋な恋心を表しているのである(ほんとか?)。
⑧スピンと気持ちは換算プランク定数の定数倍です
・スピンとは?
電子は、スピンと呼ばれる二つの状態を取る。どうも電子そのものの自転らしきものらしいが、よくわかっていないのが現状である。
この2種類のスピンの角運動量と呼ばれる指標が(1/2)*(h/2π)、(-1/2)*(h/2π)で表される。
このh/2πを換算プランク定数と呼び、記号ℏで表す(なぜこんなものを定義してるのかというと、量子力学の計算では普通のプランク定数hよりもこちらの方が圧倒的に登場回数が多いため、いちいち2πと書くのが面倒だからである)。
粒子の種類によっては他の値にもなる(らしい)が、素粒子においてはどれもこのℏの定数倍になっている。
気持ちの強さは量子化(とびとびの値を取る) されているのである。好感度の数値化。ギャルゲーかよ。
⑨量子カオス系過ぎるから!マクロでミクロな恋愛構造
ミクロ(微視的、今回は量子力学的)な視点から見ると、物質などが通常のマクロ(巨視的)な振る舞いとは異なる振る舞いをすることがある(後述のトンネル効果やシュレーディンガーの猫の例など)。このようなミクロなふるまいを量子カオスと呼んだりする。
恋愛というものはどのような振る舞いをするかよくわからんのやでって話である。
⑩波動関数Ψのアタシの二乗は
事情によりけり猫ちゃんだって存在してるんだからさ
この猫ちゃんはシュレーディンガーの猫のことである。
・シュレーディンガーの猫とは?
波動関数の説明をしたときに述べたとおり、「状態」は波である。 波は重ね合わせられるため、観測していない全てのミクロな現象は、 起きている確率と起きていない確率が重ね合わさっている、 と解釈できる(不確定性原理という)。すると当然、 原子の崩壊は確率的に起こるため、 放射性元素は観測者が崩壊したかしていないか確認するまで、 崩壊状態と非崩壊状態の重ね合わせ状態にある。そうすると、 猫も、 観測者がは確認するまで生死の重ね合わせの状態になってしまう。
要するに、告白するまで恋の行方がどうなるかわからないということである。
⑪fλな速さで告白
これはv=fλの式ことを表している。
波の速さvと振動数f、波長λの関係式である。
・シュレーディンガー方程式とは?
この数式を初めて見た人はきっとこう考えるだろう。
シュレーディンガー方程式解きマスw✋
HΨ=EΨ
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+ ( ˘ω ˘ ) *+゚
*。ヽ つ*゚*
゙・+。*・゚⊃ +゚
☆ ∪ 。*゚
゙・+。*・゚
H=E
このHはハミルトニアンと呼ばれる「演算子」である。 演算子というのは、「定数や式をかけろ」やら「xで微分しろ」 やら多くの指示が入っているもの、 と考えるとわかりやすいだろう。要するにこれは普通のいわゆる「掛け算」ではない。 そうすると簡単に両辺を割ったりすることができないのがわかる。
・トンネル効果って?
先ほどから述べている通り、電子の持つエネルギーは不確実性を持っており、確率によって変わる。そのせいで、「本来であればエネルギー的に通り抜けられないポテンシャルの壁を、電子などの微視的なものであれば通り抜けることができる(要するにエネルギー的に起こりえない現象が起こるということ)」。これをトンネル効果という。
本来は届くはずのないこのマクロな想い。その想いをミクロな電子に乗せてしまえば、もしかすると叶うかもしれないのである(は?)。
いかがだっただろうか。
歌詞の内容が少しでもわかれば、この曲を聴く姿勢も少しは変わってくるのではなかろうか?
少しでも違う視点を持ってこの曲を聴くことができるようになってもらえたなら幸いです。
それでは。